2ヶ月でカラーコーディネーター2級合格を目指す(その3:自動車デザインの変遷 前編)

さて、14年度前期の試験が近づいてきたので、いい加減記事の作成、もとい試験勉強を再開しなきゃですね。
今回は、自動車デザインの変遷です。

自動車におけるデザインの原点

パナール・ルヴァッソール


パナールは19世紀後半からガソリン自動車を生産し始めた、世界有数の老舗自動車メーカーです。20世紀前半から高級路線に絞った影響もあり、後進メーカーに次々と業績を抜かれ、20世紀中葉にはシトロエンの傘下に入ります。以降、シトロエンの名前で軍用自動車を専門に扱っていましたが、21世紀に入って部門ごとオーバーランドに売却され、パナールの名前が半世紀ぶりに復活し今に至っています。現在のパナール・ジェネラル・ディフェンス。

自動車におけるデザインの原点

フォード・モデルT



1912年以前は、灰、緑、青、赤の4色があったのですが、生産スピードを上げるために、速乾性のある黒のみのラインナップにしたのは有名な話。塗装技術が進んで来ると、再び多様なボディカラーを揃えるようになりましたが、これには、ライバルであるGMゼネラル・モーターズ)が一方で多彩な色を用意して、自動車に「乗り物」としての商品性以上の価値を付加させ売上を伸ばしたという背景もあります。

シボレー・Kシリーズ


シボレーはGMのブランド名の1つであり、Kシリーズは先述のT型フォードに取って代わって売上を大きく伸ばした車です。いかにも20〜30年台のアメリカの自動車というデザインですね。

デソート・エアフロー


デソートはクライスラーのブランド名の1つであったが、不遇な扱いを受けたブランドで、30年余りの歴史しか無い。エアフローは当時流行した流線型デザインを採用したものであるが、余りにも時代の先を行き過ぎたデザインであり、顧客には受け容れられなかった。今見でも、うーん、というデザインである。正面は悪くないんですけどね、後ろが…。

リンカーン・ゼファー


同じ流線型デザインでも、リンカーン・ゼファーは成功例である。上の写真はクーペモデルであるが、こちらは綺麗にまとまっている。同じゼファーでもセダンモデルとなると微妙で、特にコンバーチブルタイプはうーん、となるのが面白い。こういうのを見ると、現在の4ドアクーペモデルのデザインはよくまとめてるよなぁと思います。個人的にはクーペはクーペ、セダンはセダンを主張しているデザインの方が好みですけどね。

シトロエン・タイプA


こちらは欧州最初の量産型自動車、シトロエンのタイプA。世代としてはT型フォードと同じです。

フォルクスワーゲン・タイプ1(ビートル)


フォルクスワーゲンの通称「ビートル」は、半世紀以上生産され続けた、世界で一番売れた自動車である。正式名称は「タイプ1」であるが、通称の方で広く呼ばれている。初期モデル「38」は同社を設立したナチスドイツのヒトラーが大衆車政策の元で、F・ポルシェが設計協力した車である(実際に設計をしたのはポルシェの下で働いていたエルヴィン・コメンダ)。因みに現在存在する自動車メーカーのポルシェは、F・ポルシェが設立した設計事務所を子息らが発展させたものである。